社会福祉法人は毎年度、所轄庁への現況報告が義務付けられています。
平成29年度に厚生労働省が公表した現況報告の結果から、社会福祉法人の状況を見ると以下のようになります。
1.法人数および人口10万人当たり法人数(全国および都道府県)
法人数(H29.4.1) | 人口(千人) | 人口10万人当たり法人数 | |
---|---|---|---|
全国 | 20,645 | 126,933 | 16.26 |
北海道 | 904 | 5,352 | 16.89 |
青森県 | 519 | 1,293 | 40.14 |
岩手県 | 331 | 1,268 | 26.10 |
宮城県 | 253 | 2,330 | 10.86 |
秋田県 | 226 | 1,010 | 22.38 |
山形県 | 239 | 1,113 | 21.47 |
福島県 | 288 | 1,901 | 15.15 |
茨城県 | 505 | 2,905 | 17.38 |
栃木県 | 344 | 1,966 | 17.50 |
群馬県 | 495 | 1,967 | 25.17 |
埼玉県 | 822 | 7,289 | 11.28 |
千葉県 | 657 | 6,236 | 10.54 |
東京都 | 1,062 | 13,624 | 7.80 |
神奈川県 | 786 | 9,145 | 8.59 |
新潟県 | 437 | 2,286 | 19.12 |
富山県 | 201 | 1,061 | 18.94 |
石川県 | 306 | 1,151 | 26.59 |
福井県 | 215 | 782 | 27.49 |
山梨県 | 242 | 830 | 29.16 |
長野県 | 347 | 2,088 | 16.62 |
岐阜県 | 300 | 2,022 | 14.84 |
静岡県 | 453 | 3,688 | 12.28 |
愛知県 | 650 | 7,507 | 8.66 |
三重県 | 311 | 1,808 | 17.20 |
滋賀県 | 257 | 1,413 | 18.19 |
京都府 | 465 | 2,605 | 17.85 |
大阪府 | 1,191 | 8,833 | 13.48 |
兵庫県 | 779 | 5,520 | 14.11 |
奈良県 | 224 | 1,356 | 16.52 |
和歌山県 | 217 | 954 | 22.75 |
鳥取県 | 110 | 570 | 19.30 |
島根県 | 263 | 690 | 38.12 |
岡山県 | 364 | 1,915 | 19.01 |
広島県 | 453 | 2,837 | 15.97 |
山口県 | 306 | 1,394 | 21.95 |
徳島県 | 175 | 750 | 23.33 |
香川県 | 191 | 972 | 19.65 |
愛媛県 | 216 | 1,375 | 15.71 |
高知県 | 195 | 721 | 27.05 |
福岡県 | 1,142 | 5,104 | 22.37 |
佐賀県 | 243 | 828 | 29.35 |
長崎県 | 530 | 1,367 | 38.77 |
熊本県 | 666 | 1,774 | 37.54 |
大分県 | 340 | 1,160 | 29.31 |
宮崎県 | 382 | 1,096 | 34.85 |
鹿児島県 | 593 | 1,637 | 36.22 |
沖縄県 | 450 | 1,439 | 31.27 |
※全国および都道府県別人口は、総務省統計局「人口統計」(H28.10.1)による。人口10万人当たり法人数はライフリッチコンサルティング㈱が算出。
平成29年4月1日現在、全国で20,645の社会福祉法人があります。
都道府県別にみると、大阪府が最も多く1,191、次いで福岡県の1,142、東京都の1,062までが上位3都府県となっています。最も少ないのは鳥取県の110で、次いで徳島県の175、香川県の191が少なくなっています。
人口10万人当たりの法人数をみると、全国が16.26となっています。それを上回ったのが34、下回ったのが13という結果になっています。
人口10万人当たりの法人数で最も多いのは青森県の40.14、次いで長崎県の38.77、島根県の38.12となっています。
人口10万人当たり法人数 | |
---|---|
全国 | 16.26 |
青森県 | 40.14 |
長崎県 | 38.77 |
島根県 | 38.12 |
熊本県 | 37.54 |
鹿児島県 | 36.22 |
宮崎県 | 34.85 |
沖縄県 | 31.27 |
佐賀県 | 29.35 |
大分県 | 29.31 |
山梨県 | 29.16 |
福井県 | 27.49 |
高知県 | 27.05 |
石川県 | 26.59 |
岩手県 | 26.10 |
群馬県 | 25.17 |
徳島県 | 23.33 |
和歌山県 | 22.75 |
秋田県 | 22.38 |
福岡県 | 22.37 |
山口県 | 21.95 |
山形県 | 21.47 |
香川県 | 19.65 |
鳥取県 | 19.30 |
新潟県 | 19.12 |
岡山県 | 19.01 |
富山県 | 18.94 |
滋賀県 | 18.19 |
京都府 | 17.85 |
栃木県 | 17.50 |
茨城県 | 17.38 |
三重県 | 17.20 |
北海道 | 16.89 |
長野県 | 16.62 |
奈良県 | 16.52 |
逆に最も少ないのが東京都の7.80、次いで神奈川県の8.59、愛知県の8.66となっています。大都市圏において少なくなる傾向が確認できます。
人口10万人当たり法人数 | |
---|---|
全国 | 16.26 |
東京都 | 7.80 |
神奈川県 | 8.59 |
愛知県 | 8.66 |
千葉県 | 10.54 |
宮城県 | 10.86 |
埼玉県 | 11.28 |
静岡県 | 12.28 |
大阪府 | 13.48 |
兵庫県 | 14.11 |
岐阜県 | 14.84 |
福島県 | 15.15 |
愛媛県 | 15.71 |
広島県 | 15.97 |
人口10万人当たり法人数の最も多い青森県と、最も少ない東京都の差は32.34という結果になっています。
2.所轄庁別法人数および、設立認可からの経過期間別法人の割合
所轄庁別の法人数では一般市が最も多く9,396(45.5%)となっています。次いで都道府県の5,381(26.1%)、指定都市の3,078(14.9%)、中核市の2,750(13.3%)、厚生労働省の40(0.2%)の順になっています。
所轄庁数 | 所轄法人数 | 構成比(法人数) | |
---|---|---|---|
厚生労働省 | 1 | 40 | 0.2% |
都道府県 | 47 | 5,381 | 26.1% |
指定都市 | 20 | 3,078 | 14.9% |
中核市 | 48 | 2,750 | 13.3% |
一般市 | 745 | 9,396 | 45.5% |
計 | 861 | 20,645 | 100.0% |
設立認可からの経過期間別の法人割合では、36~40年(1977年から81年の間に設立)が最も多く13.8%となっています。次に多いのは11~15年(2002年から06年の間に設立)の11.9%となっています。
ちなみに経過期間別の集計対象となった法人数は11,488となっており、法人全体の合計数(20,645)とは異なることにご注意ください。
3.社会福祉法人の経営状況
社会福祉法人の事業収入に相当する「サービス活動収益」の規模別の法人割合では、1億円~2億円以下の法人が26.6%でもっと多く、次いで1億円以下の法人が17.5%となっており、事業規模が小さい法人が多くを占めていることが分かります。一方、10億円以上の法人が1割あります。
また、企業会計の経常利益率に相当する「経常増減差額率」の全国平均は3.6%、中央値は3.4%(母数11,405法人)となっています。
経常増減差額率 | 全国平均 3.6% |
中央値 3.4% | |
n=11,405法人 |
4.会計監査人の設置状況
会計監査人を設置する義務のある「特定法人」は、322法人(全法人数20,665のうちの1.6%)となっています。
※特定法人の要件:以下の収益水準または負債水準の法人
① 平成29、30年度・・・収益30億円または負債60億円を超える法人
② 平成31、32年度・・・収益20億円または負債40億円を超える法人
③ 平成33年度以降・・・収益10億円または負債20億円を超える法人
また、特定法人以外で、任意で会計監査人を設置している法人は81法人(全法人数のうちの0.4%)となっています。
特定法人と任意設定法人を合わせて、会計監査人を設置している法人数は403法人(全法人のうちの2.0%)となっています。